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Cloud×Tifa小説サイト、Minority Hourの管理人blogです。 拍手コメへのお返事もここで。

クリアしました

ショックで寝込んでました(笑)

当たり障りのないことから述べますと...ええと、クラティでしたね。割と終始一貫して。感傷で曇り切った私の眼にはもはや幻覚しか映らないのかと疑いましたが...それでもくどいほどに、しかもクラウド→ティファだったように思います。

私は公式は永遠にカップル論争については決着をつけないでいる気だと思ってましたので意外です。あ、いえ決着はついていたわけですけど、原作でも肝心なところでティファにドライに当たるクラウドも見られるし、ACCも『初めての幸せを手にして逆に怖くなった』とあるけど、幸せな生活は映像化されていないので全体的にぼかした描写だったかと思います。

なんでリメイクではこんな事態になったのか考えてみました。超超長いです。
1.クラウド深堀りの結果

『彼の人生をさかのぼって体験を再確認する。個々の出来事が彼に及ぼした影響を考える。幼なじみのティファに対する態度。バレットに対してはどうだろう。道行く人々に対してはどんな距離感で接するだろう。
...(中略)...
原作はデフォルメされた結果表現されなかった要素をプレイヤーの想像で補ってもらうことで完成する物語だった。同じ画面を見ていても受け取った情報と解釈は人それぞれ。今で言うナラティブな語り口だったのかもしれない。FFVllリメイクではプレイヤーの想像の余地をかなり減らしてしまうことになる。この事実がストーリーのテイストをずいぶん変えてしまうはずだ。原作を知る人は戸惑うかもしれない。そんな怖れだ。でも確信もある。原作よりもずっと深くクラウドに寄り添うことができるようになっているはずだ。彼と一緒にギラギラしてもらえたら最高だ。』ーー野島氏インタビューより

一番はこれでしょうか。上でいう『ナラティブな語り口』というものの代表に会話での選択肢があると思いますが、原作をプレイしているとこれがとにかく数が多い!町人「〇〇じゃない?」→「そう思う or 興味ないね」みたいな選択を延々と迫られます。とはいえそれらは選び方によって先のストーリーが変わるほどのものではなく、明確に展開が変わるナラティブ口調とはやはりヒロインズに対する受け答えかと思います。

原作はエアリスの末路とクラウドの正体についてプレイヤーに驚きを与えたいがため、前半はクラウドの心理描写以上にミスリードに徹している印象(選ばれし存在であるソルジャークラウドの相手はやはり特別な存在であるエアリス?ティファはただの幼馴染?)。が、原作後23年経った今ではプレイヤーの大半は同じ手法には引っかかってはくれないため、今回はその誘導は改めてストーリー作りの基本、主人公の心情分析に重きを置いたのでしょう。

原作開始時点のクラウドの心に占める人物はティファ、セフィロス、ザックスの三本柱(+母親、ニブルの村人、そして今回新羅兵時代の同期達との交流も明らかになったけど、人格形成にはさほど影響はないと思われます)。内向的ゆえ関わってきた人間の少ないクラウドは、5年前の事件で母親と初恋の女の子をはじめとする故郷の全てを失い絶望する。しかもそれをしたのは長年憧れていた英雄。その後5年間苦痛な人体実験に堪え、やっと脱出できた直後に唯一の友人を失って半ば発狂。そこをジェノバ細胞につけこまれ自我まで失ってしまう。からの死んだと思っていた幼馴染との再会です。...まぁ当然嬉しいし、救われますよね。今度こそ失うまいと奮闘するわけです。

ピンチの時にはティファを助けるという約束を守れなかったクラウドは、今回リメイクでティファがセフィロスに切られるシーンをこれでもかというほど思い出します。そして敵襲によってティファが窮地に陥るたびに率先して彼女の身を守ります。互いへの信頼関係はMAXです。...からの、終盤に起こるであろう「お前は(ティファの記憶から作られた)人形だ」でどん底に落とす展開を盛り上げたいのでしょう。むしろ原作でグゲグゲ状態から復帰する時も「やあ久しぶり」くらいなリアクションであったり、竜巻の迷宮でいきなり「誰のどんな言葉よりもティファのその態度に俺は...」とか言い出す方が不自然だったのかもしれません。

つくづく初恋というものは脆さと強さを併せ持つなぁと。幼い頃ティファがクラウドにとって守る対象なのは単純に村でただ一人の女の子(=弱い者)だったからというだけな気もします。人として成熟する以前の恋ですし、ましてお互いをあまり理解していない。好きな気持ちは嘘ではなくても、ぺらぺらな部分も多い。なので現実世界では叶わないことも多いですよね。

一方でFF7は狭かったクラウドの世界がどんどん広がっていくお話だと思っていて、そんななか知り合ったジェシーやエアリスも独特の魅力を持っていて、当然のごとく彼にとって守る対象であり、実際に全力で守っていく。んだけど、小さな頃に仲良くすることが叶わなかった相手を無力に見つめ続けた途方もなく長い時間とか、ほんの何分かしかない給水塔での語り合いがクラウドにとっては唯一の青春であって、甘酸っぱくあり続けるのも当然です。しかも再会したティファはとても良い子で、むこうも何年も(クラウドほどじゃないけど笑)クラウドを意識していたというオマケつき。二人とも鈍いので全然進展しないという点を差し引いても確固たる関係です。あ、でも思ったこと言い合えないというのは改善しないとなりませんね!

ところで同じくクラウドの心の多くを占めるザックスは原作時とあまり変わらず残念な扱いのままでありました。大切であるが故、しかも間接的とはいえ自分が足を引っ張ったために失われてしまった命...その存在をなかったことにして成り代わることで自らの心を守るとは...弱い、弱すぎるよクラウド。真実を取り戻した暁にはザックスに対しても涙を流すくらいの演出が欲しいところです。

2.主人公が一途な方がカッコイイから

いまやクラウドはFFどころかゲーム界を代表する人気キャラとなってしまいましたので、彼の言動の取り扱いは慎重さを要するところでしょう。可愛い女の子達に言い寄られてドギマギしているくらいは許されると思いますが、今はカクカクポリゴン時代ではないのです。PS4の高グラフィック(ボイス付き)で「ティファが隣にいてくれたから(良く眠れたよ)」「(エアリスが俺のこと好き)だったら良いな」等々の八方美人な台詞を連発すればプレイヤーが受ける衝撃も当時とは比較にならず...当然世間からの評価も下がるかと思います。

実際、彼は過去にACCという作品で、自分に好意を寄せる女性と暮らしておきながら、別の女性と縁のある場所にお引越しをするという大失態をやらかしました。かつての英雄がウジウジする姿に泣いた者は数知れず...私の好感度ももちろん下がりました。

それと上記のようにクラウドの性格を今一度深堀った結果、彼には複数の女性に良い顔をするなど到底できないという結論に至ったのかもしれません(お花の出どころ、行き先を隠すくらいで精一杯)。毎晩お嫁さんをとっかえひっかえするコルネオに嫌悪感たっぷりに「ゲス野郎」と言い放つあたりがその表れかな~と(比較対象にもなりませんが)

3.前後半で主人公が絡むヒロインが変わると、双方のファンにストレスがかかるから

いやもうコレ。FFは青少年のための王道ファンタジーですので、根本としてやはり男女関係は清らかであって欲しかったところを、原作のエアリスとデート(私はコレが正史だと思っています)からのティファと一夜を過ごす、の流れは片方のヒロインに強く思い入れてしまうと少々モヤモヤするものがあります。たかが遊園地を一緒に回ったぐらいなのでティファはまだしも、クラウドとエアリスが結ばれると信じて疑わなかった層にとっては後半は置いてきぼり感があり納得がいかず...

無念は無関心、もしくは怨念へと成長し、結果気持ちよくお金を落としてくる層を減らしてしまいます。

個人的にはリメイクのエアリスがクラウドとティファの関係を応援するような位置に引いてしまった(列車墓場でのアレは「ほらほら、ティファもこれくらいしなきゃダメだよ!」と煽っているだけの気がする。というかスタッフがあのサンドイッチの絵をやりたかっただけの気がする笑)のを当初は物足りなく感じていたのですが...なぜならティファには本気のエアリスに堂々と勝ってもらいたかったから。でもそれは最終的にクラウドとティファが結ばれるとわかっているから楽しめるだけで、よく考えたら悪趣味ですよね。恋愛的にはエアリスは現状の立ち位置で良いと思います。うん。

4.時を経て、制作者の意向も変化を遂げた

元々主人公=プレイヤーであるゲームの代表作はドラクエ、それとは対照的な作品がFFという一般的な理解ですが、FF7にいたってはクラウドが無口かつ受け身であったり選択肢のオンパレードのためドラクエ的な楽しみ方をする人が多かったと思います。ですがアルティマニアを読み込めば、作中の一字一句についてミッチリと書き込まれる解説達...そして制作者も「想像にお任せします」と言ったかと思えばそれを覆す発言をしてきたり...「それくらい妄想させてよ」をとにかく許さない傾向にあります。

人気が出た作品は作った側も特別な思い入れを持つんだと思います。かつ、自分の作品に意図したものと異なる解釈がされていると知ると許せなかったり、もしくは自らの表現力が足りていなかったと補足をしたくなるのかもしれません。リメイクは声色や表情、ありとあらゆる手段を駆使して登場人物の心情をガチガチに固め、「この人はこう思ってますよ」と表現してきたと思います。とりあえず一作目に関してはクラウドとティファの信頼関係を強固に築きたいという、お遊び要素の強かった原作とは温度感の異なる「別の解釈は許さない」くらいの作る側の強い意思を感じました。

5.ザックス登場への布石

原作同様エアリスはクラウドの心の中にグイグイ攻め込んでいきますが...台詞がまんまCCでのザックスとのやり取りなんですよね。あげく終盤にフィーラーを倒した結果、CCと原作の結末を覆しザックスが生存するかのような映像が流れました。EDのシーンでクラウドをかついで歩くザックスは透明であり、ミッドガルの外へ歩みを進めるクラウドとエアリスとはすれ違って交わらないという演出...そして切ないエアリスの台詞...

私はこれを今後の旅を進める中でザックスがひょっこり現れることはないと理解したのですが、全く意味がないのであればあんなムービー作らないとも思います。もしもあの映像の後ザックスが無事にエアリスの元に帰り着いている世界があるならば、二人は再会を果たせただけでなくエアリスの命まで助かった未来もあったかもしれない。そんな一場面が垣間見れる瞬間があるのであれば、クラウドとエアリスが男女として距離をつめていくのは都合が悪いのかもしれません。

6.前半ティファ、中盤エアリス、後半ティファなだけ

コレはあるのかもしれません。流石にクラウドとエアリスがもう少し仲良くなってくれないと今後の別離にも重みが...ただこれだけティファと濃厚接触しておいてエアリスとのイチャイチャに方向転換されるとなると...

正直「好きにならないで」は私もキュンときました。キュンとし過ぎて、今後好きになっていくんだと思ってました。ただ新羅ビルでのエアリス救出以降もそういった演出がないのですよね。原作ではもう少しヒーロー&ヒロインしてたと思うのですが。そしてダメ押しかのようにルーファス戦でのティファの人力パラシュート。フィーラー戦でも落ちそうになったクラウドをティファがキャッチしたり(続いてバレットも手を貸しますが)、メテオの映像を見てボーっとしてしまったティファをクラウドが守ったり。私としては今後もクラウドが浮気者にならないことを願います。

7.リメイクの展開は原作と逆で、前半ティファはミスリードからの後半エアリスです!

二作目のEDでティファがセフィロスに刺されます!

...( ;∀;)

8.いえいえ、ご存じの通りミッドガル脱出までは原作でいうと1/8のボリュームです。リメイクはそこをギュギュっと濃縮してなんと7部作におさめますので今後の流れは『1テ2エ3テ4エ5テ6エ7テ』となります。乞うご期待!

...( ゚Д゚)






と、ここまで書いてきてエアリスとデートした直後の夫(猛烈なエアリス派)の一言。

「っプ!(蚊帳の外で)ティファちゃん可哀想!!」

...まぁ凍り付きましたよね。リビングが。

「...あ?今完全にフラれとったやないの」
「あああん!?」

あ、いかんいかん第三次世界大戦始まる。うん、見る人が見たら十分クラエアに見えるみたいですークラウドが何をしてても惚れた方のヒロインとイチャついているように見えてしまうジェノバ細胞は今作にもきちんと埋め込まれているようです。なんか本格的に心理学の研究とかに使えそう、FF7って。何故女性には派閥があるのに男性にはないのかとか。さぁ、神経すり減らさない程度に...気長に楽しみましょうね!!!
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